TradeWaltzとステーブルコイン連動を検証 貿易決済の実証実験が金融庁の支援案件に採択(9/30/2026)
トレードワルツ、NTTデータ、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ信託銀行の6社が協働で取り組む、貿易プラットフォーム「TradeWaltz」上で取り扱う貿易決済に関する実証実験が、金融庁「FinTech実証実験ハブ・決済高度化プロジェクト(PIP:Payment Innovation Project)」の支援案件として採択を受けた。同実証は貿易取引に係る資金決済でのステーブルコインの活用について、実務上の論点を検証するとともに、今後の貿易実務におけるオンチェーン化の進展を見据え、決済を含む貿易実務のさらなる効率化や高度化の実現に向けた取り組みを検討する。貿易取引では現状、信用状(L/C)や船荷証券(B/L)など、多岐にわたる紙の書類を物理的にやり取りし、アナログな事務作業(書類の郵送や手作業による照合など)に多大な時間とコストをかけている。今回の実証実験は貿易デジタルプラットフォーム「TradeWaltz」とステーブルコイン基盤との連動により、決済迅速化と事務合理化の実現可能性を検証し、輸出企業と銀行における利便性向上に資することを確認する。同実証実験では貿易取引における資金決済を対象に、「TradeWaltz」とステーブルコインプラットフォームを連携する。「TradeWaltz」上の輸出債権の買取承認プロセスを起点として、ステーブルコインを用いた決済処理を実行する仕組みにおいて、技術面、法令面の論点を検証する。具体的には輸出企業が貨物の内容や船積みなどを示す輸出書類を「TradeWaltz」上で銀行に提出し、銀行が輸出債権の買い取りを承認した情報を起点として、ステーブルコインによる決済を実行する流れを想定している。貿易取引全体では複数の資金決済を伴うが、同実証実験ではまず、輸出企業と銀行の間で想定できる輸出債権の買い取りと資金決済を対象とする。その際に用いるステーブルコインは同実証に参加する金融機関が共同で検討するステーブルコインの活用を想定している。ステーブルコイン基盤との連動による決済の高度化や取引フローの最適化などに向けた検討も進める。同取り組みが将来的に輸入銀行・輸入者まで延伸、実用化した場合、輸出企業では資金受領までのリードタイムの短縮が期待できる。これにより、輸出代金の早期回収を通じた資金効率の向上が見込まれる。また、銀行では書類照合後の決済指図や入金確認、着金通知などの業務をデータ連携により効率的に処理できる可能性があり、事務負担の軽減と業務効率化への効果が期待できる。同実証実験における輸出取引に係る検証を起点として、今後、電子船荷証券(eB/L)を含む貿易関係書類のやり取りとステーブルコインとの連動や、スマートコントラクトを活用したエスクローサービスなど、今後の貿易実務におけるオンチェーン化の進展を見据えた、決済を含む貿易実務のさらなる効率化や高度化につなげていく方針だ。